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市原 晃; 岩本 修; 横山 啓一
Atomic and Plasma-Material Interaction Data for Fusion, Vol. 9, p.193 - 235, 2001/00
H+H,H+D,D+H及びD+D衝突で生じるイオンの生成断面積を、重心衝突エネルギーが2.5から8.0eVの範囲内で計算した。計算手法は、非経験的分子軌道論に基づいて開発されたポテンシャル上でのtrajectory-surface-hopping法を採用した。反応分子H及びDの初期振動状態が各イオン生成に与える影響を調べるために、Hについては振動量子数をv=0-6,Dについてはv=0-8の範囲で変化させて断面積を計算した。その結果、電荷交換によるH及びDイオンの生成は、vの上昇に伴って著しく増大することを見いだした。一方、解離や核の組み替えを伴うイオン生成のv依存性は、電荷交換反応と比較して非常に小さいことを確認した。また、反応分子の初期回転状態がイオン生成に与える影響を調べるために、H+D衝突において、各vに対して回転量子数をj=1,5,10に設定して断面積を計算した。その結果、回転励起状態jが電荷交換反応に与える効果は、振動励起状態vの効果と比べて二次的な大きさであることを確認した。さらに、各衝突過程からの2原子生成物に対する振動状態分布を計算し、表にまとめた。
市原 晃; 岩本 修; 横山 啓一
JAERI-Research 98-056, 22 Pages, 1998/09
HとDの反応で生じるD,D及びHDイオン生成の断面積を、重心衝突エネルギーE=2.5-8.0eVの範囲内で、非経験的分子軌道計算で得られたHの3次元ポテンシャル面上でのトラジェクトリーサーフェスホッピング(TSH)法を用いることにより、評価した。反応物Dの初期状態が各イオン生成に与える影響を調べるために、Dの振動及び回転の量子数をv=0-3,j=1,5,10に設定して計算を行った。その結果、Dイオンの生成は、Dの振動回転状態(v,j)が高くなるに従って著しく増大することが分かった。D生成の飛躍的な増大には、Dの振動励起が主要な役割を果たし、回転励起は補助的な効果を与えた。D生成と比較して、Dの振動状態がD及びHDイオンの生成に与える効果は一桁小さく、Dの回転状態に対する効果は殆ど無視しうる大きさであった。
G.Meinrath*; 武石 秀世
Journal of Alloys and Compounds, 194, p.93 - 99, 1993/00
被引用回数:23 パーセンタイル:82.75(Chemistry, Physical)水溶液中、NdOHCO(s)及びNd(CO)・(4.5-6)HO(s)の溶解度積を測定した。添字(s)は固相をあらわす。測定はより広範囲のCO分圧、金属イオン濃度の領域で実施した。CO分圧0.03-0.3%の領域でNdOHCO(s)が、また分圧1.0%の領域でNd(CO)・(4.5-6)HO(s)が形成されることがわかった。それぞれの溶解度積は以下のとおりであった。logKsp(NdOHCO)=-20.120.09,logKsp(Nd(CO)・(4.5-6)HO)=-31.540.11。また、Nd(CO)・(4.5-6)HO(s)はCO分圧1.0%の条件下では不安定な中間生成物であることを明らかにした。化合物の生成ギブス自由エネルギーを以下のとおり見積った。Gf(Nd(CO)(s))=-3115.94.0KJmol,Gf(NdOHCO(s))=-1476.02.9KJmol。